きぬかつぎ

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サラミ戦術、という言葉を覚えた

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ここ数日、ニュースで「サラミ戦術」という表現を見かけた。

知らない表現だ。見聞きしたことがあるのかもしれないが意味を考えたことがなかったのかもしれない。恥ずかしながら何十年も間違えて使っていた言葉は数えきれないので、きっとそういう風にいい加減に扱ってきた言葉の一つなのだろう。

人に聞く前に自分で考えてみた。

サラミというからにはサラミの特徴を捉えているのだろうか。サラミは普通肉質分と脂肪分がまだらになっているからまだらということだろうか?

ちなみにこのサラミ戦術という言葉はドイツでのロックダウンに関する表現で、各種規制がサラミ戦術的に繰り出されている、というような感じの文章だった。

まだらな規制…?

どう考えてもこれ以上は思いつかないので答えを聞いてみると、「サラミみたいに一枚ずつ切って出すから」ということだった。

ちょっとずつ出していき、しまいには一本のサラミの量になる、ということらしい。個人的にはあんまりピンとこないが、日本語で言うなら「小出しにする」に近い感じか。

ロックダウンを最初11月いっぱいとして開始し、11月中旬の今になってまだ11月下旬では解除できないと発表し、11月下旬になったら次の目標が公表される。そのひとつひとつがサラミ一枚ずつ、みたいな感じだと思われる。

本当にそのサラミ戦術なのだとすると、11月下旬には状況次第では規制が厳しくなるのかもしれない。まだサラミは2枚しか出てきていないからだ。それに感染者ばかりでなく重症者が増えているというから、今後も何枚もサラミが出てくるのか。

目標値は10万人あたり50人の新規感染者数という割合が安定的になることらしい。目下ドイツでは140人。お隣オーストリアでは550人。今日は国内の新規感染者数が昨日金曜の2万3千人から少し減って2万2千人ほどになったそうだが、何しろもうそこいら中に蔓延しているらしいのでそう簡単には減らないはずだ。医療機関のキャパシティはもうこれ以上増やせないところまで来ているそうで、だから今は経済活動より医療を優先することになったのだろう。

実際のところ、11月初めにロックダウンを始めてから新規感染者の増加の割合は少しばかり緩やかになってきている。各種イベントや旅行、外食などを禁止した効果が少しばかり見えてきたらしい、という話だ。

いくらいろんなルールを設けても、個々がほんの少しだけ油断したり、少数派が無視したりするだけで感染が広まってしまう。えらい人たちの話ではこの冬中この状況と戦うしかないそうである。この冬中ロックダウンという意味なのかもしれない。今は比較的温暖な気温だが、それでも学校のように20分おきに窓を開けて換気すると寒い。いろんな学校で集団感染により休校が増えているらしいが、感染しなくても私なんか寒くて大風邪を引きそうな気がする。

サラミが一体何枚切って出されるのかわからないが、今の状況では致し方ない。