マンガの感想・妄想処刑人 不治よしこ (4)
とうとう最終巻になってしまったよっちゃんの学園生活(ただし教師として)。
ちょっとネタバレありです。
私としては結構いろいろフラグが立っているような気がしていたこの作品、いったいどんな風に締めくくるのだろう?と期待と不安が混じった気持ちで読んでみた。
よっちゃんは男子生徒の中ではメガネくん、同僚の先生の中ではイケメンバツイチ先生、そしてバター系理事長になぜか囲まれる展開になっていた。そしてそれぞれが自分なりに相関図?を描いており、その前提に従って行動するということに。
今まで他にも何人か面白い展開になりそうな人物も出てきたと思うけれど、最終的にはこの3人に絞られたらしい。
そしてこの3人とよっちゃんで送別のプレゼントを買いに行くことに。
なりゆきでイケメンバツイチ先生と二人きりになるよっちゃん。また激しくいろいろ脳内で発展してしまうのだった。
イケメン先生はそんなことは当然知らず、いつも通りに極めて優しい。普通の少女マンガだったら絶対誤解していいパターンである。
私も例にもれず誤解していた。ものすごく誤解していた。
なんだかんだいってこの作品は少女マンガであり、他の人物の思惑やよっちゃんの趣味に関わらずこの先生がよっちゃんをリア充の世界に誘ってくれるのだとばかり思っていた。
全然違った。
買い物は無事済んで二人の間には何も起こらなかった。まあそれだけならいい。
そしてその後イケメン先生の提案で4人でお茶を飲んでいくことにし、テーブルについて世間話をしているうちに先生のスマホに電話がかかってくる。
どうやらその前から電話がかかってきていたらしいのだけど、電話がかかってくるたびに先生の様子が不穏になってくる。
よっちゃんとメガネくんは事情を知らなかったが、理事長は何が起こっているか知っているようだった。そして何が起きたか知らない二人を残してイケメン先生と理事長が何処かに行ってしまう。
んー?
なんか思ってたのと違う。。と私は思い始めていた。
でももしかしたらこれは先生が今の思い他人であるよっちゃんから隠したい暗い過去なのかな?などと思ったりもした。
それは甘かったようで、よっちゃんとメガネくんが後を追って行くと、そこには意外な事実が待ち受けていたのである。
つまり、イケメン先生は今までよっちゃんを始め学園のみんなが思っていたのと全然違っていたのだ。
理事長だけが本当の彼を知っていて、その上で想っていた。
そのこと自体はいいと思うんだけど、先生の本性というのが私にはなんか全然納得のいかない類で、私は読んでいて「嘘。。」と呟いてしまったくらいだ。
確かにこういう本性の人はきっといるんだろうけど、というか全然いると思うけど、ここで登場させちゃう。。?
私の少女マンガ脳は置いといても、なんかもうちょっと別の結末があっても良かったと思った。
これじゃあ辻褄は合うけどその他は何も合わんやないか(怒
誠に残念だ。
そして後日談ネタ。こういうネタは嫌いではないが、先生との関係の結末がアレだったので残念ながらあまり楽しめなかった。
できれば思いっきり少女マンガ寄り(先生xよっちゃん)かテーマ通りBL寄り(理事長x先生)にして欲しかった。
少女マンガ寄りにこだわるのは、前の巻かその前くらいによっちゃんの学生時代の淡い思い出の話が出てきたからである。あれが出てきたんだからよっちゃんが先生なり、他の誰かなりと幸せになるという結末もありだよな、と思ったわけだ。
繰り返すが残念だった。