きぬかつぎ

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小説の感想・丸の内で就職したら、幽霊物件担当でした 5

たまには陽のあるうちに読んでしまおうとわざわざ平日朝まで取っておいた新刊。

ちょっとネタバレありです。

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いよいよ物語は次郎の兄の消息と事件の真相へ到達。

という予感で読み始め、その通りに事件の真犯人も分かったのであった。

この辺りは某八雲くんのシリーズと違ってヤキモキを長期間引きずる結果にはならないで済んだ。

ただ、贅沢な愚痴になると思うが思ったよりはあっさりケリがついた感があった。もうちょっと大乱闘とか大恐怖シーンになるのかな、と思っていたので。それに備えてわざわざ昼間に読んだくらいなのによりによって今回は個人的に震え上がるシーンはなかった。

それと真犯人こそわかったが、もう一人の人の結末がなんとなく立ち消えのような感じでその辺も残念ではあった。

でももしかしたらそれで後へのフラグになるのかもしれないが。疑り深いおばさんである。

一方でもう一つのメインである次郎さんと澪の仲は、このところ高木さんとか晃とばかりつるんでいたのにやはり思いが深いらしい。というか、つるんでいたのもひとえに彼のため、という王道だ。高木さんとの方がいいんじゃないの、それで二人で次郎さんを助けてあげるというのは、なんて思わないでもないが、この作品は恋愛専門ではないのでそういう面倒臭いことにはならないようだ。考えてみたら高木さんも晃も最初からもう叶わぬ恋の相手を心に秘めている設定だった。多分澪に心が寄っていかないようなバリケード的意味があるのだろう。

シリーズはこの事件の解決で澪と次郎さんがお互いの気持ちを確かめて終わるのかと思いきやそうではなかった。完結って書いてなかったし、新しくいろんなことが始まり出して5巻目が終わった。

しかしこの状況だと高木さんと晃は具体的にはどうなっていくのだろうか?まだまだ登場して活躍してほしい。