飲み食い三昧だけ、の一泊二日旅行
週末の混雑を避けての月火旅行であった。
行ったのはマドリード。しかも中心部のごく一部のみ。
目的はタパスと酒だけだったからである。
着いたのが月曜の午後3時くらいでこのネットのあるご時世にも関わらず何故か四苦八苦して街中のホテルにたどり着いた。
切符の買い方がよくわからなかったからである。すぐ聞けば良かったのだけど誰かさんが自力で出来るようなインフラになっているはず、と謎の頑固さを発揮したためにあっち行ったりこっち行ったり何度も数種の自販機の前で悶々としたりする羽目になった。最終的にはインフォメーションセンターに行って聞いたらすぐ親切に教えてくれた。
外に出たら午後の日差しがものすごく強く、大きな通りを歩いているのはほぼ全員観光客だった。
まだ早すぎるとわかっていてももう空腹だったし暑いので早速近くの空いているバーに駆け込みハムとビールを摂取した。
それから教えてもらったタパスバーの並ぶ通りを行ったり来たりしてワインとかタパス各種を飲み食いし、しょっぱいものはもうたくさん、となった頃にチュロスのホットチョコレート添えを食べに行った。
チュロスは思ったより甘くなくて美味しかったけど、食べてしまうとまたしょっぱいものでもいいかなあなどと思い始め、あちこちさまよって今度はシードルを飲んでみた。
自分にとってシードルとはノルマンディーとかブルターニュのものだったのだけど、スペインのシードルもとても美味であった。
夜風に吹かれながらシードルを飲んでつまみに出たチップスを味わっているとウエイター君がやってきてもう終わりだから会計してくれないか、と言うので残念だったが2杯目は断念。いろんなバーも12時でそろそろ終わりみたいだったので我々も切り上げてホテルへ帰着。
翌朝火曜は夫がネットで見つけたという朝食の摂れるオサレなカフェまで10分くらい歩いた。朝食後は昼メシどうしようという話になり、レストランでもいいけどせっかくだからいろいろちょっとずつ食べられるサン・ミゲル市場にしようということになった。
そこでまた飲んだり食べたりしてお腹いっぱいになったところで空港へ向かうことにした。
本当は夕方近くの飛行機なのだけど、なんでも空港職員のストだから余裕を持ってきてください、という航空会社からのメールが来ていたからである。
幸い空港ではストをやっていたのかわからないくらいの混雑具合で、荷物検査なども全く混乱していなかった(ように見えた)。
それで時間が余ったので空港内のカフェテリアでマホウとアルファベットで書いてある地元のビールを飲んでみた。旅行だから浮かれていて思うのか、本当に違うのかわからないけれど、マドリードで飲んだビールは飲みやすくてアルコール分をあまり感じさせない気がする。もちろんアルコール分が多少低かったとしてもビールなので調子に乗って飲んではいけないわけだが。
観光とかショッピングは何もしなかった。名所もあれば某グランツーリスモのコースになったところにも行ってみたら面白いんじゃないか、とは思っていたのだが、着いて立ち並ぶバーを見たら頭の中のそんな考えは一瞬で消去され、何を飲んで何を食べるか?という究極のテーマに上書きされてしまったのだった。
お腹いっぱいになった。