きぬかつぎ

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生唐辛子の恐怖

昨日は散々な目に遭った。

夕方夫が庭の小さな温室から唐辛子を収穫してきた。その数役20本弱。

こんなにいっぺんに採ってきてどうすんの、と言ったもののふと思い出したのが唐辛子の佃煮だった。

気まぐれで買ってみて以来あの甘辛い味の虜になっている。たくさんはもちろん食べられないけれど、パスタにちょっと加えてみたり、和え物に混ぜてみたりなどするととても美味しい。

せっかくこんなにあるんだからああいうのを作ってみよう、と思った。

タネは取ったほうがいいよなあと思い唐辛子を一本ずつナイフで半分に割りはじめたところ。

昨日は朝からなんとなく鼻がぐずぐずしていて何かのアレルギー症状が少し出ていたのが、急激に悪化した。

例えて言うならば全盛期のスギ花粉症状である。

ひっきりなしにくしゃみが出てくしゃみの間に息をするくらいひどくなった。

でも最初はそれが新鮮すぎる唐辛子の刺激だと思っていたのだ。玉ねぎみたいなもんかと。

しょっちゅうアレルギーでくしゃみをしている私に慣れているせいで全然同情も心配もせずテレビに向かっている夫に悪態をつきながら、自分でこんなメニューを思いついてしまったことにも後悔しつつ、急いで下処理を終えた。

タネが残らないよう少し水ですすいでザルにあげ水を切ってからは、もう体力も気力も残っていなかったので夫に細かく切ってくれるよう頼んだ。

ところが、夫が唐辛子に触れても切ってもなんともなかった。

なんか理不尽だな、と思いつつもきっと私が苦労してタネを取ったからだろうと思った。

小さなフライパンにごま油を敷いて唐辛子を入れ、中火でじっくり炒めてから砂糖と醤油を投入。弱火で一時間ほど煮詰めて出来上がり。

のはずだったのだが。

一時間経ってから見ると煮汁が真っ黒に焦げていたのだった。

あんなに弱火だったのになあと思ったが黒くなっていない部分を箸でつまんで救出してみた。

くしゃみのしすぎで味覚が麻痺しているので夫に味見を頼んだところ、

超激辛だ、とのこと。

辛いの好きだけどこんなに辛いの食べたことない、というくらい辛かったらしく、急いでヨーグルトを食べたり白ご飯を食べたりして中和していたのだった。

結局これじゃあとても食べられないということで煮汁が焦げていたのもあり、唐辛子は全て廃棄処分となったのだった。

私の文字通り涙の滲む努力は全てゴミ箱行きになったのである。

砂糖が入っていたので黒くこびりついていたフライパンは水を張って一晩放置したのだが、今朝水を流して洗ってみたらちょっと驚いた。

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このところ表面の汚れは落ちても何かの化学反応なのかまだらな跡が消えなかったのがさっぱりきれいに落ちていたのだった。こんなに綺麗になったのは買った時以来だ。

昨夜は洗剤すら入れないで水だけ入れていたというのに。

あの唐辛子は一体なんだったのであろうか。

考えられるのは、過去週数間の酷暑で辛味が濃縮されたのではないかということ。

あるいは園芸売り場で買った苗が激辛種だったのによく見なかったのではないか、ということ。

いずれにせよこれからは収穫は一本ずつにする。残った唐辛子はそのままにしておくと自然に乾燥唐辛子になるという話だから、自然に乾燥させて収穫しようと思う。

そして今朝ふと思いついてネットで検索してみると、昨日の私の症状は唐辛子アレルギーのものだった可能性が高いとわかった。

そういえばあの後手を十分に洗ったのに、指の一部が赤くなっていた。一晩寝たら治ったけれど、赤くなっている間はずっと擦りむいたみたいに痛かった。

おそるべし生唐辛子である。