きぬかつぎ

マンガ、小説、アニメ、ゲーム、音楽、酒、食、旅、仮想通貨取引や猫と日常生活のこと。

何でこうなった

f:id:kinu-katsugi:20190419200241j:plain

近年多くなったとは思っていたが、東京は本当に観光客が多くて驚いた。

ほんの10年ちょっと前まではそんなにいなかったと思うのだが。

もっと前は、よっぽど特殊な趣向?の人が訪れる未知の国、という感じがしていた。

今やうっかりするとこの場所では自分だけが日本人かな?ということすらある。

街のあちこちで新しいホテルも目立つようになったと思う。

何で今こんなにあちこちから人がやってくるのか出身者としてはよくわからない。建物が建て替えられたり、あちこちが整備されたりしてはいるけれど、本質的にはそんなに変わったような気はしていなかったのだけど。

近隣諸国から買い物に来るというのはまあ何となくわかるけれど、そんなに近くもないところから来ている人たちも結構いるみたいだ。昔よくいた、ニンジャファンとかそういうわけでもなさそうな、それから最近増えたであろう、アニメファンとかそういうのでもなさそうな人たちが。

動画サイトとかでいろいろ紹介されているからであろうか。

かなり多すぎる感はあるけれど、それ自体はもうどうしようもない現象である。今後のことは不安ではあるが今はもう目の前の現実に何とか向き合っていくしかないのかなと思う。

ただ、それに比例して気づいたのが町のあちこちに落書きが増えたこと。何十年も前にあったような、チョークで書いた相合傘とかそういうのではない。何が書いてあるのかわからない謎の文字体で色とりどりのアレである。

欧米では町のあちこちにあるから、それがまるで良いことやクールであるかのように思っている人もいるのかもしれない。欧米の一般市民がそれを良いこととして評価している、と信じている人も日本にはいるみたいだ。少なくともネットで見ると日本のサイトでやり方を解説しているページとか、質問サイトに投稿している人なんかもいるみたいである。どれだけが本気なのかわからないけど見るだけでクラクラする。

でも。

もちろんクールだと思っている輩も中にはいるみたいだが、芸術で素晴らしいことだ、町には不可欠な風景だ、などと思っている大人は多くはない。

何よりの証拠に、ごく平均的な家庭の人たちが住む地域には落書きは圧倒的に少ない。高級ショッピング街や住宅地ならなおのことだ。私が住むようなど田舎の村ももちろん落書きなど全くない。昔別の大きな町に住んでいた時も、住んでいた地区は割とクールだと言われていらしいけど落書きなどなかった。落書きがあったのは怪しい人たちがたむろしていた駅前くらいだ。近場で旅行に行っても、一般の人が住むような地域を通ると落書きなんかないのが普通である。本当に芸術でクールなんだったら国中どこを見てもそうなっているはずだ。そうでないのが現実である。

ものすごく大勢の人たちが暮らしているのに街中に落書きもないのが東京の誇らしいところの1つだ、と思っていたのに、今回いくつかの町を回って目についた醜い落書きは、とても不快であった。数からいえば欧米の町の比ではないけれど、一度許してしまうとどんどん増えるから怖い。それに日本の町はただでさえ看板や店先がカラフルで派手なのだからそれだけで十分ではないか、と思う。最近よそからわざわざ来てやっていた輩が捕まったそうだが、ネット上で見る限りは地元にもいるのかもしれない。誰がやっているにしてもそんなのは自分の車とか家の壁だけにして欲しい。そんな素晴らしい芸術ならば観光名所になって入場料で暮らせるはずである。

日本に着いたばかりの時に電車の中でそばにいたアメリカ人らしい家族連れも、子供も含めて電車の中から見える東京の景色を指して、「見てごらん、落書きがないよ。なんて綺麗なんだろうね」と感嘆の声を上げていた。