きぬかつぎ

マンガ、小説、アニメ、ゲーム、音楽、酒、食、旅、仮想通貨取引や猫と日常生活のこと。

マンガの感想・新しい上司はど天然 2

今週は私にとっての新刊ウイークである。

まず第一弾はこのマンガだった。

ちょっとネタバレありです。

f:id:kinu-katsugi:20200521205238j:image

何話かはネット上で公開されたときに読んでいたけれど、あんまりよく覚えていなかったので割と新鮮だった。

前職の痛み(文字通り胃の痛みとかも含めて)を引きずりつつ、新しい上司に癒されながらちょっとずつ前進する主人公君のお話。

2巻目も引き続き、彼とその上司、そして彼の後に入ってきた似たような境遇の転職新人君と天然とは行かないが寂しがりやな上司の4人がキャピキャピ(古語)とおっさんリーマンライフを楽しむのだった。

業種柄アミューズメント系の施設に二人組で行くのだが、雨に降られて二人でお泊まりしたりエンタメ経験したりして毎回ほんわかムードになってしまう。サラリーマンと一口に言っても多種多様な中、広告営業(という呼び方でいいのか分からないがとりあえず)の設定にしたのはいいアイデアだったと思う。二人で出かけられるし、おっさんに似合わぬ可愛いものが結構あったりするし、これが若い男女だったら結構な確率で恋に発展してしまいそうなところ、割と若いとはいえおっさん二人なのでほんわかするには絶好の設定である。

今回も上司が毎回いろいろかましてくれ、同級生を思い出して一言のシーンは特に笑った。歳を取ってくるとだんだん忘れてしまうものなのでありそうにないが場合によっては自分でも言ってしまいそうな一言である。それと水族館のナゾナゾ。あれは間違ってないと思うけど正しくもない。そばで聞いたら吹いてしまうに決まっている。

上司のところで暮らすようになった猫の話の続きも良かった。ものすごく何気ないシーンなのだけど、ベランダで洗濯物を干す上司を窓際のキャットタワーから見ているところとかじーんときてしまったし、寝落ちした上司を見つめてこっそり顔を擦り付けるところなんかはキュンときてしまった。

そしてそして、毎回繋がってはいるもののコメディなショートストーリーだと思っていたら、今回の最後はちょっとシリアスな展開だった。

主人公君の過去の話が再浮上し、何気に口にした言葉からなんと安○君と黒○君みたいな状況に。一応期間限定みたいだけれど、単なる仕事時間だけの付き合いから一歩進んだ関係になるようだ(結構誤解かもしれないけど)。予告編にはそんな風なことは書いていないので多分そういうノリではないのだろうけど、主人公君の暗い過去はこれからも時々浮上してくるみたいである。ほんわかばかりだとそれはそれで間延びするのでこういう話が時々散りばめられるのもアクセント的には効果有りだ。有りだけれども個人的にはこういう経験はないけどあんまり読みたくないクダリではある。マンガだから早めくりしてしまえばいいだけだろうけど。主人公君と上司の関係的には興味深くなってきたけれど、ここまでダークな性格の人が上にいたら本当に転職したくもなるよなあ、と結構現実に置き換えてしまったのだった。