きぬかつぎ

マンガ、小説、アニメ、ゲーム、音楽、酒、食、旅、仮想通貨取引や猫と日常生活のこと。

ラノベの感想・令嬢鑑定士と画廊の悪魔

日曜夜から強風が吹き始めて外に出られない状態だ。

朝は掃除をして一休みしてから動画サイトで料理チャンネルを見て昼ごはんを作り、目下通販の配達を待っているところ。

忘れないうちに読み終えて間もない作品の感想を書くことにする。

ちょっとネタバレありです。

f:id:kinu-katsugi:20200511211552j:image

変わった能力を持つ貴族令嬢が画廊に勤める?悪魔と出会うお話。

と一文にするとなんか妙な感じだけどものすごく省略するとそんな感じだ。

お嬢様は絵画が大の好物で観る目に優れている。令嬢の叔父から画廊を任されている悪魔は人のふりをして画廊で絵画に潜むとある悪魔を探していて彼女と知り合った。

そして二人で一緒に行動するうち以下略、となるわけだ。見目麗しい若い男女が一緒にいて何も起こらん方がおかしいのである。

といっても最初のうちは令嬢に婚約者がいて、悪魔は仕事のパートナー的なものだったのだけど、都合の良いことに?婚約者は途中退去となり2人の距離が縮まっていくのである。

2冊の作品でその辺の距離の詰め方が良い感じのテンポであったと思う。

話の筋はこんな発想もあるのか、面白いなと思ったが、ちょっと気になったのは言葉遣い。悪魔の方が敬語とオレ様語を混ぜ混ぜにして話すのも時々うーんという部分もあったが、令嬢が東京都内在住コミュ障文芸部所属女子高生みたいな喋り方なのはもっと気になった。平安時代設定のラノベだってこんな喋り方する作品もあるのを考えれば、これくらい普通かもしれないけれど。

悪魔と人間の恋愛ものだけれど、悲劇にならず上手い具合のハッピーエンドになっている。大きくすれ違うこともなく、勘違いで悲しい思いをすることもそれほどなかった。途中お互いの気持ちが不思議に思えたこともあったが、悪魔の方からまずその気持ちがなんなのかを自覚して行動するようになり、それがハッピーエンドへとつながった。令嬢の方は理屈っぽい性格のせいもあってずっと彼の言葉をその通りにしか受け取らないでいたのだが、だからといってヤケになり2人の中を疎遠にするようなこともなく、ほんのりした恋心はうまく実ったのである。

一番楽しめたのは実は番外編のショートストーリーで、令嬢が悪魔を守るためにやらかしてしまったあることの後始末のシーンだった。悪魔よりよっぽど酷い仕打ちをすると嘆く悪魔が面白可愛かった。