きぬかつぎ

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マンガの感想・文豪ストレイドッグス (18)

今日は待ちに待った18巻目の発売日であった。

ちょっとネタバレありです。

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何かここ数巻ずっと絶体絶命のまんまでジェットコースターに乗ってグルグル回されてる感じである。

でも緊張感というのもずっと張り詰めっぱなしだと感覚が麻痺してきてあまり緊張しなくなってしまうので、ここいらでそろそろ詰めて欲しいところだ。

そんなことオメーに言われなくても、ということで18巻目は徐々にトンネルの出口が小さな光の点になって見えてきたような気がしないでもない。

カジノは実は今まで思っていたような役割ではなく、全く別の、というか逆の役割を果たしていたことが判明する。カジノが及ぼす外的影響自体がその目的である、というような。

しかしそれが分かったからと言って今の探偵社をめぐる状況を改善できるわけでもないようである。ドストエフスキーと太宰さんの高水準な会話は続き、太宰さんが真相を明かしてやった、と思いきやそれもまた読まれていた模様。まあ太宰さんのことだからそれもまた読み込んだ上での反応かもしれない。

カジノでは猟犬のうち立原と燁子がシグマと対戦し、そこにカジノにいた一般人とか太宰さんからの命を受けていた敦と鏡花とモンゴメリがやってきてアクションに次ぐアクションが展開される。でも今度ばかりは相手が凄すぎるというか異なりすぎるというか、探偵社の異能が穏やかに見えてしまった。一般人たちの行動の方がかえって目立ったような。

加えて五衰の方は他のメンバーも出てくるし、国木田さんも痛々しい格好で再登場するしで激しいアクション以外の場面もなかなかヘビーであった。国木田さんの行末はかなり心配だけれど、以前にも苦しい事件を乗り越えられたのだし、今回も頑張って欲しいものである。

しかし一番ドキドキしたのはそういうドラマではなくて、前からちょっとずつフラグが立っていた、いろんなところのいろんな人物が、じわじわと将来的に大事な役割を果たしそうな感じになってきている展開だった。今まで組織の中で自分の役割をきちんと遂行してきたけれど、それに疑問を感じ始めるとか、成り行きに納得がいかなくなるとか。気になるのはその部分もドストエフスキーの読みに入っているかどうか、だ。太宰さんの言葉は、彼自身がそれを計算に入れているように聞こえたが、ドストエフスキーはそうなのか、それとも。

それと、そろそろ中也くんとかまた見たいなあと恋しくなってきたのだけれど、彼は一体今どこで何をしているんだっけか。