玉子の番猫
土曜の朝、朝食にゆで卵を食べようと思った。
ゆで卵にするという決断は結構勇気がいる。
うちの猫たちの大好物だからだ。
ゆで卵器が佳境に入ると?その匂いにつられてどこからかワラワラと猫たちが現れる。
一匹は跳躍力があるので玉子の前で直接進行を見守る。目の前まで行かないのは経験上こいつが熱いと分かっているからである。
もう一匹は骨の構造上高いところにジャンプできないので下から見守る。
肉や玉子が新鮮かどうかは猫が食べるかどうかでわかる、なんて言う人がいるくらいで、十分に新鮮でないとうちの猫たちは好物であっても食べない。この玉子は許容範囲だったらしく、あげたらすぐに完食していた。
ちなみに玉子は茹で上がったらとりあえず冷水の入ったボウルに放り込み、数秒後に取り出して半分くらい殻をむく。そして白身を少し切り取って黄身が見えたところでそれをスプーンですくい出して皿にのせる。
白身は猫に良くないばかりでなくまず第一に食べないから、白身が混じらないようにすくい出さねばならない。
黄身も固まっている部分は食べないので、まだ十分に固まっていないくらいの状態が少し混じるくらいでないといけない。全く面倒臭いご主人様たちなのである。
この日はうまい具合に取り出せて、皿はあっという間に洗ったくらいに綺麗になった。
下僕として合格である。