きぬかつぎ

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小説の感想・心霊探偵八雲第10巻

この2日で読もうと思ったのに1日目の午前中2時間ほどで読了してしまった。長いようであっという間だった。

レビューにも何人かの方が書いていたが、いろいろちょっとずつ進展していた。

ちょっとネタバレありです。

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レビューでは大抵八雲と晴香の関係が少し変わってきたとあり、実際自分でも読んで実感した。まあ正直をいうともうそろそろ出し惜しみしないで彼の告白もして欲しかった。七瀬がまた逃げてしまったのと同様に(怪人二十面相かっつうくらいに)、彼の本心もまた最終結果を聞かず終い。読んでいる人たちの多くも彼の決め台詞が出てくるのを毎回期待しているんじゃないかと思うのだが。晴香が待てるタイプでも読者がそんなに我慢強いとも限らないので(年も取っていくし)、次巻あたりでビシッと決めて欲しいと思う。

でも石井と真琴に関してはもう少し石井の方が落ち着いてからでもいいかな、という感じはした。二人の結末はもうだいたいわかるけれども。

恋愛パートは大体こんな感じで予想通り進んでいて後はもう決定打待ちで新鮮な驚きはなかったが、ちょっと驚いたのが八雲の父の変化だ。

八雲がだんだん変わりつつあることで、彼もまた少しずつ変わり始めているらしい。それも何となくいい方向へ。

ここまで息子に固執してきたこと自体、大義名分を掲げながらも実は息子を愛するあまり自分のものにしたいからだったりして、とも推測できる。そうだったならば今の変化にも納得できる。もしかしたら最後の最後には息子のために一働きしてくれるんじゃないか、なんて思ったり。

でもシリーズはもっと長く続けて欲しいなと思う。ちょっと先走りするけど八雲と晴香が結婚した後のストーリーも読みたいし、奈緒がいつか心話でなくて普通に会話できるようになるとか。もちろん石井と真琴のその後も読みたいし。ああそういえば信州に行った少年もいたではないか。

できれば、もう少し短い間隔で。毎回数年待つのは切ないので。