マンガの感想・真夜中のオカルト公務員1巻から9巻と第36話
この前第9巻がめでたく発売となり、あっという間に読んでしまったのだが、今日見たらめでたく第36話がコミックウォーカーさんに掲載されていた。
今日はネタバレ(ほぼ)なしです。
前から思っていたのだけれど、このマンガは絵の感じと怖さがミスマッチしているようなところが新鮮だと思うのだ。
今回も題材はかなり陰鬱なのだけど、ドライな絵の雰囲気が一見それと感じさせないような感じ。うまく言い表せないのでミスマッチという言葉をあえて使ってしまう。でもそこがまた新鮮で面白いのかな、と思う。
基本設定として、主人公がどこそこの血筋で不思議な能力があった、というのはまあ最近よくあることだし、魔物退治的なこともよくある。でも起きる事件とか、どんどん出てくるいろんな背景とかが今までにない色合いというか、なんかちょっと違う感じがして新鮮なのである。
その上、絵がそういう感じじゃないのでさらっと読んでしまうのだけど後で気づいたらこれ怖い話とか嫌な話じゃん、というのも結構ある。シリアスに悲しい場面もある。それらとドライな絵柄とのギャップのせいで後からじわじわくるのがまた癖になるんだと思う。
一方で、魔物絡みながら人情物というわけでもないがちょっとほろっとくる話なんかもある。表紙やアニメのトレイラーにも出ているからネタバレではないとしてあえて書いてしまうと、猫が出てくる最初の話がまたすごくいい。涙もろいおばさんの私は何度も何度も読み返してしまった。
今までいろいろ広げてきた背景の中で、これからストーリーの展開が期待されるものもいくつもあるし、毎回事件も持ち込まれてるしで今後ますます楽しみな作品である。