きぬかつぎ

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マンガの感想・横浜駅SF

ついに横浜駅SFのマンガ版を読了。

ちょっとネタバレありです。

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本当は割とシリアスな雰囲気にできるはずのテーマなのに舞台やら出てくるアイテムやら名称やらがパロディ的でそのアンバランスが良かった。

キセルとか、エキナカとか、シューマイとか、青春18切符とか、もう鉄道がないのにアナウンスがまだ残っていたりとか、元は一つの国営企業だったからとか。

リアルの材料でこんな風に料理できるんだな、というのを味わうのも楽しかったし、それがよりによって横浜だっていうのも楽しかった。

駅が拡張しすぎて鉄道がなくなってたのも笑えた。何事もあまりにもスケールが大きくなりすぎると本来の目的を失うもんだな、と改めて思ったり。

マンガにしては3冊分だけど、ストーリーの展開的には割と短編的な感じかなとも思った。でももしかしたら20巻超えの長編を読むのに慣れてしまっているからかもしれない。

主人公だけじゃなくてもう一人技術屋さんのストーリーが出てきた時はこれどう繋ぐんだろと思ったら案外あっさりと一箇所だけで繋がって終わった。二人のやりとりがもうちょっとあっても良かったような気もしなくもない。

欲をもっと言えば、本当に消滅していく横浜駅とその後の展開もあったら面白かったかも。それとエキナカの人たちの暮らしって一体どうだったんだ、っていうところも。

題材が面白かっただけに。

そういえば小説だと全国版というのも出ていたんだった。買ってみようかなと思う。