きぬかつぎ

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マンガの感想・東京城址女子高生 3

あんまり長いこと時間が空いたので登場人物をいろいろ忘れてしまった。

年を取るとこういうこともあるな、とちょっとため息が出たおばさんであった。

ちょっとネタバレありです。

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こんなところもあったのか!と今回もいろいろ驚かされた。特にとしまえんは意外な発見だった。個人的にはとしまえんには昔の彼氏と初デートで行ってジェットコースターだったかなんかに無理やり乗らされて、その後寿司屋に連れて行かれてもほとんど何も食べられなかったという辛い思い出がある。もうどうでもいい歳にはなったけれどそのせいでとしまえんには申し訳ないがいいイメージがいまだにない。だけど歴史的に興味深いところだということがわかった。

他にも今度東京に行ったらぜひ行ってみたい、と思わせてくれるところがあり、マンガというよりマンガ形式の旅行ガイドみたいだな、と思ってしまった。

男女共学の高校で、最初に主人公の女の子が手痛い失恋を味わうことから始まるストーリーだったにも関わらず、今回もほぼ女子のみ登場で、しかも女子同士でほのかにキュンキュンしたりするシーンもあった。先生の影がめっちゃ薄くなっているのがちょっと笑えたくらいだ。

メインは変わらず城と史実(あるいは推測)と時間の流れとは、という大きなテーマで、女子高生の感覚でもって昔この地で起こったことや当時の城の姿を思い浮かべてみる、という試みである。女子高生だから歴史学者みたいな奥行きとか幅はないけれど、その分自分なりに当時に同調しようとしてみたりしていて面白い。実際、すでに城が現代の技術で復元されていたり(コンクリートだと偽物なのか?という話も面白かった)、当時の資料がなくて推測から作り上げた部分があったりすると、本当はどうだったんだろうというのはあくまで自分の頭の中で組み立ててイメージを沸かせるしかないわけだ。もちろん、決め手に乏しいからこそ自由に考えられるという利点もある。詳しいことをまだ知らなければ知らないほど、自由に想像して良いんだ、と考えることもできる。

おばさんとしては残念なことに、最初に出てきた失恋の後の新しい出会いとかそういう物は全く出てこないまま話が進んでいってしまったけれど、少なくとも仲間になった少女たちの中ではお互いのことがだんだんわかってきた感じだった。いつも一緒にいる仲間が、こういうやつなんだよな、と分かり合えるようになるのはすごく楽しいし、嬉しいことだ。

それから今更だけど、東京の城というのは案外近いところにいくつもあったのだな、と思ってしまった。いろんな城について紹介されるたび、あれ?これってあの城からそんなに離れていないよね?と驚いてしまうからである。後どれだけ城が出てくるのか楽しみである。