きぬかつぎ

マンガ、小説、アニメ、ゲーム、音楽、酒、食、旅、仮想通貨取引や猫と日常生活のこと。

小説の感想・死相学探偵シリーズ

今日から復活祭の連休である。

金曜日と月曜日が休みだ。

というわけで我が家は今日もヒッキーな1日を過ごしている。いつも通りだ。

夫はファークライ5に没頭中。爆音がうるさいと言ったらサウンドバーにAirPodsProを接続しやがった。

私のテレビでも同様にしよう、と思ってテレビをつけたら猫がやってきて前に陣取るので猫用動画にして自分はSwitchのポータブルモードでやることにした。なんと言っても猫ファーストなので。

猫の希望を優先させてもなお、インドアの娯楽がいくらでもあるのは我ながら嬉しいと思う。

昨夜は昨夜で死相学探偵シリーズにハマりかけて2冊読んでしまった。1作目だけで十分かな、と思ったら面白かったのでつい2作目も買ってしまった。

死相が見えるがために苦労してひねた性格になってしまった主人公くんが人馴れしてないだけに純で可愛い、とおばさんとしては思ってしまったのもあるし、怖いシーンがめちゃくちゃ怖いのもいい。こういうタイプの恐怖は身近な場所設定であるがために臨場感が度溢れる。夜中にトイレに行くのに廊下に出る、とか閉めたはずの部屋の扉がゆっくりと開くとか、そういう設定だけでもう私には効果てきめんだ。怖いなら読まなきゃいいんだけど、そのスリル感もまた醍醐味なのである。1作目十三の呪、2作目四隅の魔ともに堪能できたと思う。

といっても、このシリーズは怪奇現象をメインにしているわけではない。最初はそのように見えて実は最後には意外な種明かしがある(少なくとも最初の2作は)。祖母のように拝み屋ではない彼が依頼を受けて解決できるのも、事件の真相が怪奇ではなかったりするからだろう。普通には説明できない現象も起こるが、それはメインではなくどちらかというとスパイスである。

にもかかわらず、私が読んだ二つの作品は最初の方はホラーな描写がたくさん出てきて、救いのない展開になりそうな無力感に苛まれる(少なくとも私は)。そしてもうだめだ、と思った頃に意外なことが明らかになったり思いついたりしてそうだったのか、ということになる。その後半部分、推理して真相を解明していく部分は最初のホラー部分に比べると幾分早歩きな感がなきにしもあらずだが、これがホラー小説だと考えると妥当な速さかもしれない。メインはあくまで恐ろしいことが起こる部分だ、と考えると。

それともう一つ、今のところ本編とはあまり関係ないが、主人公探偵くんの相棒的存在の猫がいる。これからもっと本編にも積極的に出てくるのか、あくまでサポート役なのかはわからないが、そこもまた気に入ってしまった。ビジュアル的にマンガになってもいいかな、とまで思ってしまったくらいである。

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